第2話

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寿命が、後、二年。 二年しか、生きれない。 「な………んでっ?」 気がつけばそんな事を呟いていた。 担当医が、こんな嘘をつく訳もなく。 「すまない。汐莉ちゃんがかかった病気 は、まだ治療法のわからない病気なん だよ」 治療法のわからない。 不治の病。 なんで、そんな病気に? 「発症して、約一年」 「一年?」 やっと口にした言葉は、これだった。 「ああ」 担当医がまた頷く。 今から一年。 そこが疑問だった。
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