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そこには、変わらない顔触れがいた。
入院中に迷惑をかけた中年の看護婦。
パソコンと睨めっこをしている担当医のベテラン医師。
「こんにちは」
いつもと変わらぬ表情で挨拶をする。
すると、担当医が此方に振り向き「こんにちは」と笑顔で挨拶を返してくれた。
心が幾分か楽になった。
「汐莉ちゃん、久しぶり。背、伸びたかい?」
驚いたように訊いてきた。
「もしかしたら、伸びたかもしれませ
ん」
肩を少し竦める。
「あはは、自分では自覚しないだろうね
ぇ」
「そうですね」
穏やかな空気が流れる。
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