第2話

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暫し談笑した後、担当医が真面目な顔をした。 「汐莉ちゃん、君に、伝えたい事がある」 真っ直ぐな視線が刺さる。 「はい…」 そう応えると、担当医が静かに頷く。 沈黙。 静寂が部屋を包む。 ずっと、黙り続けている看護婦の肩がピクリと動いた。 自分の手が、震えていた。 担当医の口がゆっくりと開く。 「汐莉ちゃん……、貴女の寿命は……後2年 だ」 「…ウソ………」
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