1人が本棚に入れています
本棚に追加
暫し談笑した後、担当医が真面目な顔をした。
「汐莉ちゃん、君に、伝えたい事がある」
真っ直ぐな視線が刺さる。
「はい…」
そう応えると、担当医が静かに頷く。
沈黙。
静寂が部屋を包む。
ずっと、黙り続けている看護婦の肩がピクリと動いた。
自分の手が、震えていた。
担当医の口がゆっくりと開く。
「汐莉ちゃん……、貴女の寿命は……後2年
だ」
「…ウソ………」
最初のコメントを投稿しよう!