詩吟と私

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他の大会は愛媛県全体で詩吟をしている小・中・高校生達が参加した。 大勢の前でたった一人で吟じる事は緊張して怖くて孤独だった。 吟じている最中は足がガタガタと震えていた。 緊張のあまり歌詞が頭から消えさり、失格になった事もある。 歌詞を間違えて、タイムオーバーして失格になったこともあった。 その時は悔しくて会場から離れて一人自分を責め叫びちらしたり泣いたりしたこともあった。 大会前は家の近くの海岸で海に向かって練習をした。 母さんも詩吟には協力してくれ、練習にも見に来てくれ、海岸での練習ではアドバイスをくれた。 そんな努力が実を結んだのか、小学校一年生で準優勝、二年生で優勝を受賞した。 優勝のトロフィーはとても大きく、歴代の優勝者の名前が残り一年後には返還するものであった。 しかしそれ以降は優吟賞、佳吟賞をちらほらしかとれなかった。 それは家族が詩吟の総家である子供(サラブレッド)や才能を持つものがいたからだ。 まだまだアマチュアな自分にとって、勉強になもなり、自分の中でライバルとしていた存在だ。
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