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「どーすっかなー。しょーがねーからプールでも行くかー」  俊輔は先頭に立ち、いつの間にか手にしていた太い流木をズルズル引きずりながら砂浜を歩いていく。  国道の方に目をやると、石の階段を上がったところにわたしたちの自転車が三台、仲よく並んでいるのが見えた。  そちらに向かうのかと思いきや、二人はあっさり石段の前を素通りした。  ─まだ、帰らないのかな。  何気なく視線を落としたわたしは、俊輔の後ろに描かれていく曲線の上を、拓己が綱渡りのように踏みながら注意深く進んでいることに気付いた。  何だか楽しくなって、その後ろに続く。
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