冒険家、異世界に投げ込まれる

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そして砂は入口の中にまで入ってはいなかった 異常だ それは全員の共通見解だった 現地人をして「また王の呪いが!」などとツタンカーメンの呪いと言われた現象の再来を危惧していた だが俺にとって異常なその現象も、その先にある物への好奇心によって無視した なにより匂いがするのだ 極上のお宝の匂いが 拝火教・アヴェスターの1ページの切れ端(読めない) 聖母マリアの聖骸布(色褪せたボロキレ) イェス・キリストを貫いたロンギヌスの槍(破片) これらが俺のお宝だ ・・・まぁその宝以外に、金塊やら宝石等のお宝を全部オークションで売り捌いた巨万の財産もあるが 古い知人達は俺の宝の事を「ガラクタ」だと称するが、俺の直感が本物だと告げている だから御利益があると信じていつも持ち歩いている その袋の中からタロットカードを取り出す 昔、イギリスの占い師の婆さんから貰った物だ 魔女狩りやってた国で占い師ってのもどうかと思ったが、そのタロットカードからお宝の匂いがしたのだ それからというもの、どうするべきか迷った時には、簡単な占いをしてからすることを決めるのが習慣になっている
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