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「ここが…」
俺の名前は鈴木御船(すずきみふね)。苗字は普通なのに、名前がなんか昔の人みたいだということ以外は何の変哲もない只の高校一年生だ。
そんな俺は今、私立露某緒汰学園(しりつろぼおたがくえん)の門の前で立ち尽くしている。何故かって?この学園に転校してきたからさ。…してきたハズ、なんだが…。
「門の向こうに校舎が見えねぇんだが…」
門の向こうにあるのはまるで大都市のような高層ビル群。その一番真ん中には、一際でっかいビルが鎮座していた。
「あってるよな…?ここであってるよな…?」
場所間違えたんじゃないかって段々心配になってくる。いやでも、住所はここであってるハズだし、門の前で待っててくれって制服の箱の中に入ってた紙に書いてあったし…。
「君が転入生かな?」
と、そこに綺麗なソプラノボイスが聞こえたので振り返ってみると、
「露某緒汰学園へようこそ。君の案内を任された二年の壬生乃茜(みぶのあかね)だ。よろしく頼む。」
赤い長髪に袖のないセーラー服、丈が異常に長いスカートに、極めつけには腰にチェーンをつけている美少女が。
うん、どうみてもヤンキーです、本当にありがとうございました。
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