微かに開き始める心

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はぁ…。 結局家が見つからない…。 どこの不動産へ行っても、高校生には貸してくれない…。 私が甘かったのかな。 家を飛び出したのが…甘かったかな。 後悔はしてない。 まだ、先は分からないから。 まだ諦めちゃダメ。 生きてる限り、希望はあるんだから。 そうだよね。お母さん。 私は夜空を見上げた。 きっと、お母さんも応援してくれてる筈。 それとも…呆れてたりして…。 家出した事…。 亮へ連絡すれば必ず来てくれる。 颯斗へ相談すれば泊めてくれる。 だけど…私はそんな風に利用したりは、絶対にしたくない。 都合のいい女には、なりたくない。 「あれ?芹香ちゃん」 後ろから誰かが声を掛けて来た。 この声は…。 愛美…?
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