プロローグ

6/7

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
教室に居るときは、気分に妄想も引きずられて、暗い妄想になることが多い。 もし私がいじめの概要を書いて自殺でもしたら、この人たちは私に気付くだろうか。 私がここに存在していること。 私がここに生きていること。 そう、魔法が使えたなら、それもたやすかっただろう。 魔法じゃなくてもいい、何か一つ特技があれば、皆の記憶に残ることができただろうに。 普通の人が当たり前にし、されていることを、恐らく私は私自身の命を賭けて、漸く成し遂げることが出来るということか。 おかしくて、声を殺して笑ってしまった。 ―――私の命、賭けてもいいから、異世界に、いきたい。 そう思ったとき、未曾有の大地震が、校舎を震わせ。 そして、数多の人間を、瓦礫の下へと飲み込んだ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加