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裏切り。
その言葉はいつも香織の胸を鈍色の気体で充満させた。
(私のしていることはただの浮気ではない。和志に対して物凄く酷いことをしている。)
ほとんど息苦しくなるほどの重みでのしかかるその言葉。
それでも勇人との関係を断つことができなかった。何度となく止めようと思ったことはあった。
でも決心出来なかった。
酷い裏切りだとわかっているのに。
発覚したら和志にどれほどの破壊力を持って深手を負わせてしまうのかわかっているのに。
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