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「彼女いましたね。あの地味な人。ああ、そういうの私には関係ないです。取ったもの勝ちですよ。そんなの。」
(取ったもの勝ち?勝ち……なの?狙いはあの荻野さんなわけでしょう?)
莉乃には気が知れなかった。あのスケベオヤジ、取り合うほどの男なのか……
そんなエネルギー湧いてくる愛美ってある意味感心する。宣言通り、ここの人と付き合って結婚にこぎつけるだろう。
愛美ならやるだろう。でも相手は誰でもいいわけ?
気は知れないがあっぱれとも言える根性に莉乃はつくづく感心した。
「愛美ってすごいね……」
莉乃は多少の皮肉も込めた積もりで言ったが愛美にはそんな微妙なニュアンスなんて伝わるはずもなかった。
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