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とてもじゃないが世間を知らずに
すくすくと生きている弟を見習うことなど紫園にはできなかった。
何も知らず優等生の健正に心酔する父、
そして父の気持ちも知らず今日もガールフレンドと
ベッドの上で乳繰り合っているに違いない健正。
今の紫園にはそんな彼らのことはどうでも良いことだった。
とにかく今まで貯めた金を食い潰すまでに
次にやりたいこと考えながら生活する。
紫園は安易に先の時代のことを考えていた。
どうせ嫌でもこの国はもう20年とも持たないだろう。
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