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翌日は昼近くまで寝ていた。
「優希、年末のこの忙しい時にいつまで寝てるつもり?自分の部屋くらい掃除してちょうだい。」
母が起こしにきた。私はまだグズグズとベッドにいたが時計を見て起きることにした。
「ふぁぁあ。疲れた。眠い。」
大きく伸びをして起き上がった。
「片付かないから早く食べちゃって。」
母に急かされて身支度をしてからパンとコーヒーとヨーグルトでブランチを済ました。
美容院に行きたいが大掃除の手伝いくらいしないと母のブーイングがすごいことになりそうだ。
この前行った美容室に電話をしてみると明日なら午後に予約が取れるということなので午後一番で予約した。
今日一日出来る限り家のことをやれば母の機嫌もよくなるだろう。
私は冷蔵庫からドリンク剤を出して一気に飲んだ。
「よし!やるぞ!」
自分で自分に気合いを入れて大掃除に取り掛かった。
昼食はパスして風呂掃除、トイレ掃除とどんどん済ませていった。
夕飯の時に母にデートはどうだった?と聞かれた。
「楽しかったけど疲れたよ。」
私は言った。
「そうだ。お土産あるよ。冷蔵庫。」
父親は胡散臭いというような顔でテレビを見ていた。
「ね、どんな人?どんな人?」
今日は姉もいた。家族全員で揃って食事をする機会なんて最近はあまりない。
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