27.二股

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「部屋で休みなさいよ。」 母に起こされて部屋に行った。そのままベッドに倒れ込み寝てしまった。 ふと目が覚めて時計を見ると真夜中だった。メール受信のランプが点滅していた。 携帯に手を伸ばしてメールを確認しようとしたがどうやらまた寝てしまったらしい。気づくと太陽はとっくに上がっている時間だった。 大きく伸びをして体を起こした。一瞬自分がどこにいるのかわからなかった。 (そっか。今日は日曜日だった…) それから意識がはっきりとしてきた。携帯を取った。メールは勇輝からではないだろうと思ってはいたけれど期待した。 (やっぱり違った…) メールは安藤さんからだった。中身を確認する前に勇輝からではなかったことで落胆した。 ため息を一つついてからメールの中身を確認した。 『添乗お疲れ様でした。 あのあと大丈夫だった? 彼怒ってたみたいだからちょっと心配で。 僕のせいなら悪かったと思ってます。ごめんね。 じゃ、またね。』 昨晩の勇輝のことを思い出したのでメールに返事をする気がしなかった。 (返信は後にしよう…それより…) 私は勇輝に電話をかけた。
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