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なんだろ、この人、そんなに悪い人じゃなさそう。いや、悪い奴なんだけど!目の奥ってゆーか、極悪人ではない気がする… 俺はきゅぅっと閉じる喉を開く。 「そ、そりゃ、こわいですよ…俺、なんつーか、こうゆーの、見たのも初めてだし。…けど、貴方のしてることは怖いですけど、同性愛の人のことは、怖いだなんて思いません。」 人は人だ。好きになった相手が同性ならそれは仕方ないことだと思う。 ただ、やっぱ、この人の場合は、人格を疑うね。 触れるだけで妊娠しそうだし…! 「ふーん。素直な奴だなぁ~俺お前みたいなの嫌いじゃねぇよ」 男はふわっと少し笑いながら立ち上がった。 あ…この人、笑うと…なんかすごい、急に優しくなるな。モデルしたら絶対売れるよ、うん! そして男は俺の頭をガシャガシャと撫でてきた。 「ぅ、わっ!妊娠するっ」 俺の言葉に男の手が止まった え、あ…や、やばい…思ってることが口に出てしまった!!! 最悪だぁっ!!絶対バカだと思われたよっ!!つかそれ以前の問題じゃん!俺かなり失礼なこと言っちゃったよ!! なにしてんだよ!!!ばか目!くそおおおおお!!! 「…ふっ、あははははっ!っ、ひー、おっまえ、おもしろいなー」 でも、男の反応は俺が想像していたものとは全く違った。  
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