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テレビでその姿を見ない日はないというくらいに人気絶頂の琉生。
とにかく毎日が忙しいから、普段はあまり会うことができないけれど、『イヴはあけてもらったから一緒にすごそう』と言ってくれた。
だから琉生のために……と作ったディナー。
食卓にはクリスマスだから、といつもよりも豪華な料理が並んでいる。
けれどなぜかわたしの前は空席で。
これをわたしひとりで食べろって?
その返事を求めるようにまたブラウン管へと視線を移す。
だけどそこには、お互いの想いを確認した二人が愛を確かめ合うという最も見たくないシーンが映し出されていた。
それを見た瞬間、必死に塞き止めていた堤防が壊れてしまったように大量の涙がぽろぽろと溢れてきた。
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