21人が本棚に入れています
本棚に追加
――私は、いつだって自身の持つ全てを捨てる覚悟は出来ている。国を…、王を守る為ならば。私は。
(…命さえも、捨てれる)
そう思っていた。大切な者たちを守れるなら私なんかの命、いらないって。だけど、違った。
ふと、空を見ていた私は考えていた事を口に出してたみたいで、通りかがった少年はこちらを見ては怒った表情をしていた。
「そんな簡単に命捨てれるとか言うんじゃねぇよ!!」
「……え」
「せっかく生まれてきたんだ、生きろ。守りたい人を守りたいなら、生きて守れ!死んだら守れるもんも守れないだろ!!」
「…あ……本当だ…」
守りたい者を庇って、そのまま置いていったら、その後は?
……生きて、守らなきゃ。
最初のコメントを投稿しよう!