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「ハッピーピルズ?」
「何の拍子でなのか、わかりかねますけど、良平さんの未来が見えないのは」
「恐らく私たちの不手際なのです」
「僕の未来が見えないのが、あなたたちの不手際? 訳が分からない」
「まあ、訳が分からないのは……」
「そうそう。私たちも同じなんですの」
いつまでこの、いかれた話が続くのだろう? と良平は思ったが、二人が手にしていた銀色の容器がひどく気になった。
銀色のロケットのような容器。ああいものが気になったことなど、今まで一度もないのだが、それでも、そわそわと落ち着かなくなるくらいにひどく気になった。
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