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「あまりお勧めはできませんけど」
「そうそう。でもご本人のご希望とあれば仕方ありませんの」
「あの犬の方が僕よりよっぽどいい生活をしてるよ。その上僕の大好きなゆみみんに毎日撫でてもらえるなんて最高じゃないか。さあ、早くその容器僕にくれない?」
良平は、自分のバカバカしい思い付きが口にし続けるとどんどん素晴らしい思い付きのように思えてきた。
スカーレットとターコイズブルーは、その様子を眺めて一つ溜息をついた。
「お渡しする前に、いくつか、ご説明したいんですの」
「そうそう。赤いピルと緑のピル。二種類あるのはこの二つの役割が全然違うからですの」
「役割が違う?」
「ええ。私が持っている赤いピルは飲む前に強く願ったことが叶うピル」
「そうそう。私が持っている緑のピルは……。赤いピルで叶えた願い事をなかった事にするピルですの」
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