モノゼブ

33/33

70人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
「どんどん犬らしくなっているみたいですの」 「そうそう。忠実でいられる相手がいる事は犬にとって幸せなことなんですの」 二人は良平が嬉しそうに絵を描く姿を眺めていたが、画面が切り替わるとそっとその場を離れ歩きはじめた。 「さあ。また他の方を探さないといけないんですの」 「そうそう。次はどんな姿になるのかたのしみなんですの」 ターコイズブルーは懐中時計をちらりと見て丁寧にしまい、スカーレットの後を追いかけた。奇妙な双子が新宿の雑踏に溶け込んだ。 完
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70人が本棚に入れています
本棚に追加