第一話 罵り箱

12/13
前へ
/22ページ
次へ
次第にKは疲れはじめ、泣きべそをかいて箱を床に叩きつけた。 だが、声は止まらない。 咽頭をかきむしるようなうなり声を上げた後、Kは自身の喉にペン を突き刺した。 それでも箱の侮辱は止まらず、Kは顔を赤くして呻きながら床の上 でもがき苦しんでいた。 その後、救急車が来てKを搬送した時、箱からの声はピタリと収 まった。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加