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Kは精神病院へと強制入院させられ、現在でも呂律の回らぬ舌で呻
き続けているという。
会社はこの一件で世間への評判が決定的なものとなり、業績にも影
響し、先日倒産した。
現在、私は転職活動中であるが、色々と心配事がある。
どこかでJにバッタリと遭遇しないかということだ。
彼が何処にいるのか、全く分かっていないし、そもそも生きている
のかどうかすら怪しい。
だが、Kに対して理解の及ばぬ方法で復讐を行ったのは、間違いな
く彼である。
Jは私のことをどう思っているだろうか。
ロクに対処できなかった自分を、恨んでいるのではあるまいか。
妙な荷物が来ないところを見ると、この不安は杞憂らしいが、完全
にぬぐい去ることはできない。
(第一話 完)
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