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刹那side
「母さん大丈夫?寝てないと駄目じゃあないか。」
「今日は気分が良いから大丈夫よ。それよりも刹那には話せるうちに言っておきたいことがあるのよ。」
「俺と華琳どっちが後を継ぐかですか?」
「そうよ。私が床に伏してからは水面下で派閥争いも激しくなってきてるわ。」
「それで母さんはどちらが継いだ方がよろしいと思いますか?俺は華琳だと思っていますがね。」
「何故かしら理由を聞かせてくれる?」
「決め手は母さんの代理で華琳と行った落陽でですね。」
(~回想~)
落陽郊外。
「あれが都だと言うのか華琳!!!見た目がきらびやかなだけで、中身は腐ってるじゃあないか。」
「ちょっと兄さん落ち着いて。今のを聞かれたら即刻打ち首になるわよ。でもここに来る度に、ひどくなってるわ。」
「すまない。そういえば華琳はこっちの私塾に通ってたから知っていたのか。」
「そうよ。でも今の弱い私達がここで何を言ってもどうにもできないわ。何かを主張するには力が必要なの。だから私はこの大陸を統一出来るだけの力を手に入れてみせるわ。」
「成し遂げるには数え切れない人間が犠牲になるぞ。それでも歩み続け、敵を踏み台にし、なおかつその敵と自分の味方の命を背負って行くと言うのか?」
「当たり前じゃあない。それこそが私の天命なのだから。なにがあっても例え、覇道と呼ばれるものであっても歩き続けるわ。」
「それだけの覚悟があるなら、俺からはもう何も言うまい。自分の信じた道を行け。」
(~回想end~)
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