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玄関に立っていたのは、相変わらずセイウチのような体をしている叔父さんだった。
そしてもう一人、叔父さんの隣に見知らぬ青年が立っていた。
青年はアリスと目が合うと、ニッコリと爽やかな笑みを向けてきた。
歳はアリスと同じか、少し上くらいだろうか。
かなり整った顔立ちをしているし、背が高くおまけにスタイルもいい。
きっと、アリス以外の女の子が見たら放っておかないだろう。
もっとも、アリスは男の子と遊びたいとは思っても、付き合いたいなどとは思わなかった。
「アリス、叔父さんたちに挨拶しなさい」
突如聞こえたリサの声によって、アリスは我に返った。
慌てて作り笑いを浮かべ、できるだけ上品にお辞儀をする。
「お久しぶりです、叔父さん」
すると、叔父さんはたちまち笑顔になり、リサに話しかけた。
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