サンタクロース

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「う…嘘ですよね?」 「嘘じゃねーよ。泉を手に入れたいからこうやって必死なんだろが」 「でも…何で今…」 俄かに信じられなくて逃げ腰になってしまう。 「今更ったって…どうやって口説こうか悩んでたんだよ。仕事も忙しそうだったしな。だから忘年会終わったら誘おうと思ってたのにお前、来ねーんだもん」 だ、だもんって… 部長のいつもと違う言葉遣いは心臓に悪い。 トン…と、窓に手をついてきた部長。 窓と、部長に背後から挟まれてしまい逃げ場がなくなってしまう。 「泉は…俺が嫌い?」 「っ!!」 耳元に寄せられた唇が僅かに触れ、その声の甘さに体が跳ねる。 「き…嫌いでは…ないです」 「曖昧なの…俺、嫌い」 クルリと身を翻されてしまう。 「俺に口説かれろよ」 「…っ」 至近距離で見つめられれば呼吸すら儘ならない程に鼓動が打ち付けて 息苦しくて 張り裂けそうだ。 目の前の射る様な瞳に抗えそうにもない。 その瞳に捕らわれてしまった…
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