サンタクロース

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「本当に行かないんですか?」 「んー…ま、仕方ないからね」 カタカタとパソコンに噛り付きながら答える。 「すみません、俺のせいで…」 「はい、ソレもう5回目。 こうなったのは私の責任でもあるんだから、気にしないの。だから早く行きなさい」 「でも…」 「あー!!ほら、さっさと行く! 其処に居られても気が散るだけだから!」 シッシと追い払う様に手を振る。 「主任すみません、ありがとうございます!」 深く頭を下げると、足早にフロアを駆けて行った部下。 「やっと行ったか…」 今し方消えてった扉へとパソコンから視線を移した。 部下に任せていた案件。 年末のこの慌ただしい時期、確認もままならない状況で。 やっと少し落ち着いた所でミスが発覚。 書類の手直しに時間がかかってしまっていた。
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