サンタクロース

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「あの…?」 「いくら責任が有るからと言って1人でやる事は無いだろ。岩下にも手伝わせれば良かっただろう?」 岩下とは今回のミスを起こしてしまった部下。 「それは…今日は忘年会ですし、初めてなのに遅れて行かせたくは無かったので…」 そこまで言うと、はぁと、溜息をつかれてしまった。 「それはソレ。これはコレだろうが。それでお前が来なかったら岩下が余計に責任を感じるだろ」 「…はい」 言われてみれば当たり前の事で。 かえって岩下に悪い事をしたなと思った。 「あぁ…ダメだな」 深い溜息と共に項垂れる部長。 「…すみません」 部長にダメだなんて言われたのは初めての事で。 呆れられてしまったのだと落ち込む。 「あ、違うぞ?泉に言ったんじゃない」 「…え?」 「俺自身に言ったんだ」 額を手で覆ってまた溜息をつく部長。 …何に対してのダメ出しだったのか分からないけれど。 私が呆れられたんじゃないと知り、気持ちは浮上する。
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