「俺に、撮らせて。」

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「おいおいルイちゃーん、君に手は出すなって言われてるんだよねー、山片さんに」 「あれ、じゃあ逃がしてくれるんだ?」 「もちろん!ルイちゃんが山片さんの女になってくれればね!」 「・・・使ってる部下を見ると親玉がどれだけ大した事無いか分かるんだよねー・・・ ・・・ぶっくく、あんた達ホント細すぎ」 「ああ?山片さんはデケェぞ!」 「ああ、横にね?」 「ッテメェ!」 挑発に簡単に乗ってくれた細いモブ①が、ぶんっと握りこぶしを振りかけ、途中で手を出すな、と言われている事に気が付き、狼狽える。 ドスッ 「いてえええええ!」 一番初めに叫んだのは、フェンスを登っているはずの役立たず。 「絶対いてえええええ!」 「・・・振り返ったらコロスって言わなかったっけ?私」 「言いました!登らさせていただきまっす!」 再びがしゃん、がしゃん、という音が響く。 ・・・正確には、その音だけが響いた。 モブ①が、声も無く、どさっと倒れる。 急所を押さえて。
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