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乱暴かもしれないが、これだけ濡らせば俺、結構我慢しただろう?
ぬるり、ぬるりと入り口を確かめる如く動かせば、ゾクゾクと伝わってくるこの感覚。
大きく深呼吸しながら、ゆっくりと腰を沈めて行けば、甲高い悲鳴のような声が聞こえた。
せっま。
ギュウギュウと締め付けるような、いや追い返すような泥濘。
見下ろせば、悲痛に歪む相川の泣き顔。
「トモ……力抜いて」
覆い被さるように顔を近付け、溢れる涙を唇で拭ってやる。
「力を抜いて、鼻でゆっくり息を吐き出してごらん?」
――ズ。
タイミングを合わせて腰を押し進めれば、絡み付くような熱と圧迫感に、声が漏れてしまった。
「そ……そうやって、痛みを逃がしてるうちにヨくなってくるから」
――ズ。
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