第一話 陽炎の悪戯

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**** 「センセイ、ごめんね?おかーさん、ちょっとトラブルみたいで……」 おぼんにグラスを載せてやって来たのは、俺の教え子の一人、相川知(あいかわ とも) クラスでもそんなに目立つ奴じゃないが、地味でもない。 良くも悪くも平均な生徒。 因みに成績も、可もなく不可もなく学年順位は中の上。 まあ、俺の社会だけ下から数えた方が早いのは考えもんだが、中2の1学期ならまだ余裕もあるし、釘の一本でも刺しときゃ良い。 そもそも、中学の社会なんざ一夜漬けでなんとでもなる。 なんて、センセイの発言じゃないわな。
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