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階段を一気に駆け下り、手すりに掴まって三段抜かしで飛び降りると、未だ太ももに残っている四日前の筋肉痛が悲鳴を上げた。
─いたたた……。
顔をしかめながらも、こわばる足に鞭打ってわたしはさらに下の階に向かった。
昇降口を目指し、誰もいない廊下を走っていると、どこからかサンダルの足音が聞こえて来ることに気付いた。
咄嗟に傍の女子トイレに飛び込み、身を隠す。
ペタンペタンという大きな足音が通り過ぎてから恐る恐る顔を覗かせると、遠のいていく生活指導の教師の白髪頭が見えた。
─危なかった……。
わたしはほっと息をつき、今度は充分に足音を殺して昇降口に向かった。
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