第1話雑種。

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午後イチの授業は腹一杯で眠ぃしダリぃ。ハッキリ言って生物なんて興味ナシ。生きモンは生きてるからこそ、であって紙に書かれてる物を『生物』とは認めない! なぁーんて、ただの好き嫌いを正当化してみたけど…。まぁ、要するに嫌いってだけなんだけどね。元々何でもハッキリ言っちゃうこの性格、嫌いじゃない。自分で言うのもなんだけど俺ってば顔いいでしょ?それから家、金持ちでしょ?背も高いしモテるし、だけど男友達とだって馬鹿やって付き合いだって悪くない…。 まぁ、俺ってば誰からも好かれちゃう存在な訳。で、生物が嫌いで隣の席に座るチビも嫌い。 マジメにノートをとる横顔にカッターで小さく細切れにした消しゴムを投げる。小さく投げづらくてもこの距離だし結構当たる。途中で気付いた周りの奴等も面白がって肩震わせて見てる。上手く落ちずに髪の毛に引っ掛かったの見てチビを挟んで反対側の奴がプッて吹き出した。ニヤリと笑って手持ちの消しゴムを使い果たしたので止めた。つまんね、寝よ。
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