第1話雑種。

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休み時間、いつもの奴等が俺の机の周りに集まってきていて大抵チビはどっかに消えて、ギリギリに帰ってくる頃には皆自分の席に戻ってる。見たらさっきの消しゴムがまだ乗っかってて俺はご機嫌でイスにふんぞり返って、伸ばした足でチビのイスの脚をゲシゲシ蹴る。少しずつズレてくのを俯いたまま直して、それをまた蹴って動かして…。マジウケる。 だから皆が教卓にガヤガヤ集まってくから分かんなくて前のヤツに何なの?って聞いたら席替え、だって…。面倒くさいから動かなかったら集まってきた女子に強引に引っ張られて、引いたら5番。廊下側の1番後ろ。なかなかの特等席、寝れるし遊べるし。席に戻り際、チビがスッと席を立ってほとんど引き終わったくじを引いて…、口元がちょっと笑った?気がした。 委員長が移動しろって声掛ければ皆一斉に机を引きずって、チビは机の横に掛けてたバッグを肩に掛けて机持って窓際の1番後ろに机を置いた。隣には大人しそうな女子。何か話してっけど煩いから聞こえない。たぶん、引越し挨拶だろうけど、気に食わない。チビのくせに女としゃべんな、笑ってんな、キモいんだよ!そこだけ和やかな雰囲気ぶち壊すようにギギギって机引っ張って 「ごめん」
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