55346人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、そーだ、課長の歳、知ってる? 当ててみてよ」
少々呂律が回らなくなってきた古賀さんが、私に質問を投げかけてくる。
「28……とかですか?」
「え? あ、そう。そうなの。こんなに偉そうだけど、俺らと3つしか変わらないの。
なんだ、三浦さん当てちゃった。35歳とか、もっと老けて見えてると思ってた」
「老けて見えてますけど」
「おい、三浦」
羽島さんのツッコミにみんなが笑った。
この飲み会が始まって、初めて羽島さんと交わした言葉がそれだった。
「でもさー、社会人になってからの3歳差と、学生の時の3歳差って、全然違うよねー」
「確かに。学生の頃は、先輩ってなんかすごく大人って感じたし、逆に年下は子どもに見えて。
後輩の子とつきあってたけど、俺、めちゃくちゃ大人ぶってましたもん」
最初のコメントを投稿しよう!