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校門から校舎へ続く桜の並木道。
紺のブレザーがまるでモーセの如く次々と道を開ける。
そのモーセの先頭を行くのは、まるで太陽の光そのままの明るい金茶の髪。
威風堂々としたその歩みに合わせてサラサラと揺れている。
東雲学園高等部生徒会長、二年S組御剣 璃王(ミツルギ リオ)
誰が呼んだか、スペードのキング。
曾祖父は日本国元首相。
父は現役政治家。
黙していても全身から滲み出るカリスマ性は間違いなく政界のサラブレッドの為せる技か。
周囲の憧れの眼差しも歓声も軽く受け流し、学園の王は今日も優雅に微笑む。
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