第2章

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 ─ 約2ヶ月前 ─ 大学の食堂内でカレーを食べようとしているミヤ。 一口、二口、三口… 食べ進める度、昨日の酒が逆流しかける。 「吐くっ。   気持ち悪ぃ。」 真っ青な顔になりながら近くにいた同級生に そのままカレーをプレゼント。 「マジ? 俺今、金欠だったから助かる!」 満面の笑みを浮かべる同級生に 両手で“どうぞどうぞ”とカレーを差し出す。 暫くしてミヤはフラフラと立ち上がり近くのベンチに横になる。 「おっ! 珍しい。 ミヤじゃん。 どうしたの? この時間に会えるなんて奇跡だね。」 ミヤに話し掛けてきたのは田辺 良(タナベ リョウ)20歳。 年齢は一つ上だが、高校の時に一年間アメリカ留学していたため、 大学での学年はミヤと一緒の同級生。 大学の少ない友人の一人だ。 「ねぇ、ミヤ。 そう言えばゼミの山ちゃんがミヤの事探してたよ。」 その言葉に反応するミヤ。
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