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うっすらと目を開け良を見た。
「何の用事?
ずっと山ちゃんのゼミ出てないんだよ。
絶対、単位落とされる!」
普段からの自分の出席日数を考えると悪い話に決まっている。
「行かない…
具合悪いもん。」
しかし良は聞く耳持たず。
「はぃはぃ。
分かったからシャキッとして行ってきな!
講堂の隣の205号室に入るって。」
そう言ってミヤの両腕を掴み起き上がらせる。
「あ゛~
あ゛~。」
と変な声を出しながら体を起こし歩き出す。
山ちゃんとはミヤのゼミの担任の山崎教授。
還暦をとうに超えたおじいちゃん。
見た目はメタボで今時、丸渕の牛乳瓶のようなメガネにタラコ唇。
いかにも憎めないタイプだ。
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