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古い木製の扉を押し開け教室の中に入る。
だだっ広い教室の黒板の前で可愛くポツンと座る置物…
いや、あれは山崎教授。
「ちはっ。 先生、アタシの事探してるって聞いて…。」
山崎教授はピコピコと手招きする。
『言い訳ねぇし…
やばぃな…』
愛想笑いをして近くミヤに
山崎教授は机の上の紙を指差した。
「ミヤちゃん。
久し振りだね。
元気だった?
ところで、何日にする?
ミヤちゃんバイトとかで忙しいって聞いたから。」
言っている意味が理解出来ない。
山崎教授の指先をよくよく見ると…それは出席簿。
「欠席2日くらいでいい?」
にこやかに話す山崎教授が天使に見える。
「いいの? アタシ全然出てないのに…
山ちゃん、心入れ替えて授業ですから。
ありがとう!」
ミヤは力が抜けて机にもたれかかった。
ミヤにとっては遠い将来、山崎教授はミヤの人生を左右する一人となる。
しかし、それはまだまだ先のこと…
この時のミヤには知るよしもなかった。
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