第4章

15/28
前へ
/28ページ
次へ
顔が引きつるミヤ。 『来いって… この中に仁さんの女いたら怖いし… つぅか…隣の人?』 「アタシ、後から来たんでこっちの席で大丈夫です。」 ミヤは自分なりに気を使い、近くにあったヘルプ席に腰掛けようとする。 「いいのよ。 私は仁の隣、飽きちゃたから。 こっちにいらっしゃい。」 そう言って微笑んだのは仁の右隣にいる女性だった。 彼女は1人座れるように仁から離れ ミヤに手を差し伸べる。 こんな風にされたら隣に行くしかない… 「すみません。 前、失礼します。」 ミヤは前を通らせてもらう人達に頭をペコペコ下げ 横歩きをしながら仁の隣へ進む。 ミヤは客とテーブルの間をどうにか通るがあまりの狭さで少し客側によろけた。 「スミマセン!」 仁の右隣にいた女性に謝る。 間近で見る彼女は本当に美しい大人の女性だった。 色白でハッキリしている目鼻立ちに ミニスカートから覗くスラリと伸びた長い脚。 細かい黒の網タイツが極自然に似合っている。 彼女は優しくミヤの腰に手をかけ仁の隣へと導いてくれた。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加