第4章

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1人店の入っているビルを後にするミヤ。 数時間もすれば夜が明ける外気はミヤの体を小さく震わせた。 『寒っ。 あぁあ… なんか理絵、怒ってたなぁ。』 ミヤはコートの前を両手で閉め直した。 道を行き交う暇そうなタクシーを目で追いながら浮かぶさっきの理絵の顔。 新太郎と理絵が何度も行くなと止めたにも関わらず “平気だから”と半ば強引に店を出てきてしまったミヤ。 『帰ったら理絵に電話して謝ろっかな…』 「はぁー。」 溜め息を吐くと自分の息が白くなるのに気付いた。 その時… 「ミヤ!」 突然、後ろからミヤを呼び止める声がする。 振り返ると、眉間にシワを寄せ不機嫌そうにこちらに近づいてくるカズがいた。 「お前、1人で何しに行く訳?」 『何で、カズさんが怒ってんのよ…。 わぁ…面倒くさい。』 カズの機嫌を取るかのようにミヤは笑ってごまかすしかなかった。 「ただのアフターだって…ば。」
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