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「自分の世界の子供より危険じゃないみたいだな。」
『かもね。そっちはガスガンとか持てるし段違いに危ないね。でも、もし殴り合いの喧嘩で目の前に突然火を出せると考えれば? 頭や服ぐらい燃やせるだろうから、それなりの火傷を負わせられるだろうね。イメージだけだから火をつけれる範囲は両手より広いよ。』
……魔法と科学の差は利便性か? 魔法は自由が効きやすい。代わりに誰でも同じことができるわけじゃない。科学は道具を持てば誰でも同じことができる。
「戦争での魔法の使われ方だとどうなるんだ? 火の矢だと鎧を熱するぐらいしかできないだろ。」
アニメとかで炎の槍とかが物体を貫く演出があるが…… 焼いて穴を開けてるだけだから、溶点が高い物体で遮れるはずだよな。質量がない熱量が刺さるはずがない。魔法だからでいいんだろうけどさ。
『戦争の使い道は主に魔法部隊を作り、集団で同じ魔法、例えば土の塊を地面から打ち出したり、矢を自分で放ってそれを燃やしたりとかだね。土の塊を飛ばせば投石と同じだし、矢を燃やせば刺さった後の怪我が酷くなるからね。毒矢の方がマシとかは気にしちゃ駄目。』
『火の矢そのものを次から次へと作り出して放つこともあるけど、騎馬隊ぐらいしかみあった効果がないみたいだね。飛距離もかなり短いし。20メートルぐらいかな? あとは装備もちゃんとしてない傭兵や徴兵部隊にも効果はあるけど……弓矢を使った方が圧倒的に効率がいいね。』
意外としょぼいな。魔法でできること全部他の方法でできそうだ。
『魔法の最大活用場所は魔物狩りだよ。レムには縁がなかっただろうけど、こっちには数多くの危険な生き物がいるんだ。それを生み出したのが魔力なら、それを防ぐための術を作り出したのも魔力っていう皮肉な話だけどね。』
「魔力で突然変異か。ドラゴンとかか?」
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