第五話 現の残火

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なんでこのタイミングで二人に遭遇するわけ? 部活おわって中庭を横切ろうとしたら、校舎から出てきた相川たちと目が合っちゃったんだ。 ちょっと待ってよ、今6時だよ? とっくに帰ったと思って油断してた。 たしかに、相川泣いてたし、センセー宥めてたのかもしれないけど、あれから2時間も? てか、センセー近付いてきたし、ヤバい怒られる―――― 勝手に肩に力が入って、心臓バクバク状態。 ゆっくりこっちに向かってくるセンセー、そのスピードが余計に恐い。 そして、来た! 「お前さあ、女泣かすなよバカ」 頭の上を通過する言葉と、センセーのため息。 …………。 え、それだけ? 身構えていたのがバカらしく思えるくらい、あっさりしたセンセーの言葉。 正直、小突かれるくらいは予想してたのに、何この空気。 相川は相川で、さっきの大泣きなんか無かったみたいにケロッとしてるし。 …………。
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