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でもやっぱり何かおかしい。
そう思ったのは、相川が居残り勉強の予定を書き込んでる時だった。
というか、センセー
――要領の良いやつが良い点をとる。
宿題自体は、自分でやろうが、人のを写そうが、テストをクリアしてくれりゃ問題ない。
ただ、まあ自分でやった方が「忍耐力」と「根性」は付くわけで、それは将来大人になったら役に立つかもしれませんよ?
って言うけど、おれ、忍耐力とか根性とかあつくるしいのいらないから。
「宿題だすの前提とか意味わかんないんだけど。まあしょうがないよねー。相川いつにするの?」
って。
毎回いっしょにうけてるからね。
だからいつもの問い掛けを投げた。
それなのに相川ときたら黙りで、
「…………」
あれ、聞こえてないの?
シャープ握ったまま、ボケッと突っ立ってる相川は、ピクリとも反応しない。
…………。
「相川?」
「…………」
「あいかわ!」
無視とかされると腹立つよね。
だから、後ろからセーラー服のえりを掴んでグイッと引っ張ってみた。
膝カックンか、ちょっと迷ったけど、どうでもいっか、それは。
で、いつもならそんな事したらさすがに怒ってくるから、おれ身構えた。
それなのにさ、やっぱりおかしいんだ。
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