第1話

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「やっと着いたか。」 少年は回りを見渡す。 一面の白だ。 「結構遠かったな。雪の都ジーベン。」 少年は歩き出す。 そのたびにザクザクと雪を踏みしめる音が出る。 背中には少年の背丈よりも長い大剣を携え、腰には長剣を左右に三本ずつ携えている。 「全く、あのババアはこんな辺境な場所まで飛ばしやがって。嫌みか?」 少年は雪道を歩き続けている。 「何だ?」 少年は辺りを見渡す。 「どこからだ?」 少年は視線を感じたらしく、回りを見渡している。 「そこか。」 軽く魔法を近くの雪の塊にぶつける。 「きゃあ!」 中から女が現れた。 「何してんだ?」 女を一瞥する。 女は傷ついたらしく、悲しい顔になった。 「私の事を覚えてないの?」 少年はしばらく考える。 「隠れてた挙げ句に、自らの事を知ってませんかと聞く奴は知らない。」 話は終わりだということで少年は歩き出す。 「あっ、ちょっと………はぁ。」 女は諦めたようにため息をついた。
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