第1話

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しばらく歩き巨大な建物の前に来ていた。 「ここだな。」 門には兵士が立っている。 「やっと着いたぜ。ギルド‘アヴァロン’ジーベン支部。」 門に近付いていく。 「小僧、何のようだ?」 「ん、支部長に挨拶に。」 「馬鹿が。貴様のような小僧が会える筈ないだろが。身分をわきまえろ。」 はぁ、どこの兵士も頭が腐ってるのか? 「わきまえるのはお前じゃないのか?」 「小僧っ!」 兵士は腰から剣を引き抜き剣を振り上げ、振り下ろした。 だが、その剣が少年に届かなかった。 「馬鹿か。俺が誰だか分かってて剣を振り上げたのか?」 少年が腰に携えていた六本の剣が抜かれていた。 一本は剣を受け止め、三本は宙に浮き首、左胸、額に狙いを定め、残りの二本は少年の左右に浮いている。 兵士は息を飲んだ。 「ちょちょちょ!」 建物の中から人が出てきた。 「この者が無礼を働いてすみません!」 三十代位の男性が慌てて言ってきた。 「どうか武器をおさめください。」 少年は渋々武器をおさめた。
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