聖なる夜にひとり

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12月21日。7:45 正門を通るとイレヴン先輩に声をかけられた。 「アヤ、おはよう!」 「お早うございます。あれ?誰か待っていたんですか?」 「ま、まあな///…お前を待ってたんだけど(小声)」ボソボソ 「何か言いました?」 「な、なな何も!///ところで、アヤはクリスマスの予定は?」 無い。 と言ったら、寂しいやつだって思われるかな。 気を遣われるのが嫌で、先輩に嘘をついた。 「…家族と過ごしますよ。」 「え?!そうなの。アヤって一人暮らしじゃないの? 確かプロフィールにも一人暮らしって書いて…。」 「プロフィール…よく見てますね、先輩。 ほぼ一人暮らしみたいなものなので、そのように書いてありますが 正確に言えば、父と二人暮らしです。」 「へ~、初めて知った。そっか~・・・・んじゃ邪魔しちゃ悪いよな。 親子水入らずで仲良くな! 今度俺にもパパさん紹介してくれよな///」 「はい、機会があれば。」(紹介…?まあ、いいか。) 先輩はクリスマス誰と過ごすんですか? 聞きたいけど、聞けなかった。
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