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12月24日。18:10
「イレヴーン!今日19:00スタートだから遅れるなよ~」
「わかったって!弟迎え行ったら、すぐ向かうー。」
「了解!また後でな♪」
イレヴンはアルビオレに再度念を押され、教室を出た。
「お、下僕2号。」
そう声を掛けたのは、アヤの担任、サトウ先生。また、くわえ煙草で歩いている。
廊下で煙草吸うのって、他の先生に注意されないのかね、この人は。
「珍しいっすね、先生が歴史教材室から出てくるなんてw」
「俺は引き籠りか。ちゃんと授業してるわ。
それより、お前まだ居たのか。」
「?。もう帰りますよ。」
放課後だが、まだ生徒は大勢残っている。そこまで遅くもない時間だろうと、イレヴンは首を傾げた。
「フーン。あいつはもうとっくに帰ったぞ。」
「あいつって、アヤのこと?
アヤなら今日はパパさんと、ホームパーティーやるそうですよ。」
「・・・・へー。」
「何ですか///もしかしてサトウ先生ってば、俺とアヤのこと心配してくれたんですか~?///」
イレヴンは、ニヤニヤしながらサトウの反応を待った。
「…お前ら、いつも引っ付いてるわりには、お互いのこと何も話さないんだな。」
「え。どういう意味…。」
全てを知ってるような眼に、焦りが出た。
「べつに?お前らがそれでいいなら、いいんじゃね。
俺用事の途中だから、じゃーね。」
「何だよ!教えてくれたって…!」
サトウは見向きもせずに行ってしまった。
「くそっ。」
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