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「選手たちは、並んでください。」 審判が、まだ肩で息をしている選手達に呼びかけた。 「ゲーム、3-1で帝邦勝利!」 「「「「ありがとうございましたー!」」」」 帝邦は、満足そうに笑っている。 そう。私達はあの後、光太郎先輩のシュートで勢いがつき、彼方、亜貴が1点ずつ決めて、勝った。 けれど、やっぱり光太郎先輩のシュートが印象に残っている。 「お疲れー!」 「やったな!勝ったぜ、俺ら!!」 「次も頑張ろうな!!」 テンションが上がっている皆を、菜々は水を差すように言った。 「はいはーい!テンション上がってるとこ悪いけど、次の試合は、テスト挟むのよー!」 菜々は、美人な顔の笑顔でこう言った。 「だから、赤点取った奴はスタメン関係なく、外すから。」 その言葉に、スタメンが一斉に振り返った。 「は?」 「んだよ!それ!」 「俺、数学やべーよ・・・」
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