9/12
前へ
/35ページ
次へ
てゆーか、どうしよう!!いつまでこのままなの!? 私は少し前に泣き止んで、今の状況を把握するのに時間がかかった。 いつの間にやら、頭を撫でていた手は私の体を抱きしめていた。 そろそろ、離してもらえないかなぁ? 「あ、の・・・先輩?」 私は、おずおずと顔を上げた。 「ん?もう、だいじょぶ?」 光太郎先輩は、私を覗きこんでニヤリと笑った。 「目ぇ、真っ赤っか。すげーエロい。」 「なっ!?」 先輩は、ニヤニヤ笑いながら私の顔を見ている。 なんとなく、恥ずかしくて顔を背けた。 「なんで顔背けるの?」 すると、光太郎先輩は私の顎を持ち、無理矢理光太郎先輩の方に向かされた。 その距離が近いと言ったら!! 「せっんぱい!ち、近いです!!近い!!」 「あれぇ?この前みたいに突き放さないの?」 この前・・・? あぁ!帰り道の!! 「それはっ!いきなりだったからでっ!」 「ん?今はいきなりじゃない?」 先輩って、こんなに意地悪だったっけ?! 私はそんな風に思いながらも、突き放せないのは事実だ。 むしろ、ずっとこのままが・・・
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加