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けど、選手の誰かが『対策』に気づいてくれるのが、一番いいんだけどなぁ・・・ ゲームが再開すると、フィールド内で相手の選手たちが、 「夏のインハイで上位に入ったから、どれだけ強いかって期待してたんだけどな!」 「あぁ。弱過ぎてやる気失せるわぁ~」 「まぐれだったんじゃね?」 「このまま、点数どんどん入れちまおうぜ!」 と、1点決めただけなのに、調子に乗り始め、帝邦チームを罵倒してきた。 その声は、ベンチまで聞こえてくる。 「ちょっと!何なの!?アイツら!!」 隣の菜々は、殴り掛かりそうな勢いだ。 すると、 「なめんな。」 そう言って、ボールを操っていた光太郎先輩は、颯爽と目の前の敵を抜いた。 それは、滑らかで、無駄のない、完璧な動きだった。 そして、その勢いは止まることはなく、厄介なディフェンダーもするりと突破して、ゴールにボールを打ち込んだ。 「「「えっ!?」」」 敵も味方も関係なく、全員がその場で立ち尽くした。 ボールはキーパーに邪魔されることなく、綺麗な放射線を描いて、ゴールに収まったのだった。
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